2007.11.02

消費税の実地調査件数が増加

 国税庁が公表した「平成18事務年度における法人税の課税事績」によると、今年の6月までの1年間(平成18事務年度)に実施された消費税(法人)の実地調査が、前年に比べて3.3%増加し13万9千件となっています。
 これは、前年比で20.7%も増えた前年(平成17事務年度)に引き続いての増加ということになります。

 この傾向は、先日公表された消費税(個人)ではさらに顕著で、平成18事務年度の調査等の件数9万6443件は前年比で33.3%増となり、同117.3%増えた平成17事務年度に引き続いての増加になります。
 パーセントでいうと実感がないかもしれませんが、前々年に比べると9万4千件、前年に比べても2万8千件、調査数が増えているのです。

 平成17事務年度に消費税の調査件数が増えているのは、平成15年度税制改正で消費税の免税点や簡易課税の適用上限が引下げられ、消費税課税業者や原則課税事業者が大幅に増えたことが主要因です。また、消費税は担税者(消費者)と納税者(事業者)が異なるため税の滞納がおきやすく、それが社会問題となっていることも一要因になっているようです。

 さらに、消費税の税務調査は赤字企業でも対象になります。特に継続的に赤字であるような企業の場合、法人税や所得税があまり発生しないため、納税に対する意識が低い場合があります。
 しかし、たとえ赤字企業でも、受取った消費税より支払った消費税の方が多いなどというケースは滅多にありません。免税事業者や休眠会社でないかぎり、ほぼ消費税の納税が発生するのです。そして、前述の税制改正で新たに課税事業者になったところには、このような企業が少なくありません。

 消費税の調査は帳簿を中心に行われます。特に法人税や所得税では問題にならない、取引ごとの消費税の課否判定が問題にされることが多いため、日々の取引記録が一層重要になります。

2007.10.21

消費税(個人)の税務調査件数は引き続き増加傾向

 このほど国税庁が公表した「平成18事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について」によると、前年度に大幅に増加した個人消費税に対する税務調査等の件数が、さらに2万件以上増加していることが明らかになりました。

 同公表結果によると、個人消費税に対する平成18事務年度の調査等の件数は9万6443件で、前事務年度に比べて2万4074件増加しています。個人消費税に対する調査等件数は平成14年度以降、3万9千件→3万4千件→3万件と比較的穏やかに推移していましたが、平成17事務年度に7万2千件と一挙に跳ね上がっています。

 これは、平成15年度の消費税法改正により消費税の免税点や簡易課税の適用上限が引下げられ、消費税課税業者や原則課税事業者が大幅に増えたこと、また消費税の滞納が社会問題になっていることなどから、国税庁が消費税について重点的に調査を実施したためだといわれています。
 平成18事務年度の調査等件数が、この平成17事務年度を2万件以上超える調査等件数となったことは、引き続き国税庁が本気だということを表しているといっても良いでしょう。

 また、平成17事務年度に前年度比で3倍近く増えた「簡易な接触」による調査が、前年度の1万7711件から1万5041件に減少しています。簡易な接触とは、計算の誤りや各種控除の適用誤りなど簡単な誤り内容について、納税者に電話するか、または税務署に呼んで是正する調査のことです。
 この減少が、前述の改正で新たに課税事業者や原則課税事業者になった人が申告方法に慣れた結果として、ケアレスミスが減ったためなのか、それとも税務署の「簡易な接触」に対する適用基準が変わったためなのか、多少気になるところです。

 なお、個人消費税の調査等の結果、申告漏れ等の非違が発見されたのは調査等件数の71.1%にあたる6万8560件で、追徴税額は加算税を含めて256億円でした。